今までお話ししてきた「トレーニング後の回復期間」と今回の「回数設定」はとても密接なつながりがあります。
理解しやすく3パターンに分けて解説致します。
この回数設定を変えるだけでトレーニングから得られる結果、身体への感覚も随分と変化するのです。
回数設定それぞれの特徴
『高負荷低回数』
使用する重さが高く、回数は少な目となります。
•1〜3回設定 全力の約95〜100%に相当する筋力をを使います。
少ない回数で力を出し切る形態の為、筋力を高めるのに最適です。
逆にパンプアップは起きにくい特徴があります。
注:パンプアップしないわけではありません。
『中負荷中回数』
•8〜12回設定 約80%に相当する筋力を使います。
回数が増え、筋肉を使用する時間が増えます。
結果、パンプアップが促せます。
また筋力も向上出来る、マルチな回数設定です。
『高負荷高回数』
•15〜20回設定 約60〜70%に相当する筋力を使います。
動作回数が増えると使っている筋肉に血液が集まります。
パンプアップには最適な回数です。
原則的に最大筋力の60%以上の負荷が筋トレには必要と言われています。
目安として20回が楽に行えてしまと「長く筋肉を動かす、筋持久力」のトレーニングに移行します。
30回も行える場合は重量選択を考えて良いでしょう。
【回数設定を使いこなす】
『初心者にお勧めの回数は?』
高負荷低回数は全力をだして重量に立ち向かう為、フォームを意識するのが難しくなります。
トレーニング初心者は中負荷中回数、または低負荷高回数をおすすめします。
私はトレーニング指導を行う際、初心者の方には20回設定で行う事が多いです。
トレーニングもスキル(技術)が必要なので、低回数だと動きを覚えのに困難でもあります。
『BIG3とサブ種目で回数設定を使いわける』
高負荷低回数はBIG3で行うのが通常です。
ストレッチが強くかかる種目などは危険が伴います。
注:フライ、プルオーバー等は危険を伴います。
例として…BIG3は低回数、サブ種目は中回数又は高回数…など一般的に行われます。
もちろん、一つの種目のなかで回数設定を変えても良いでしょう。
例) ベンチプレス
- 5回設定(高負荷低回数)
- 5回設定(高負荷低回数)
- 5回設定(高負荷低回数)
- 15回設定(低負荷高回数)
- 15回設定(低負荷高回数)
後半2セット(④、⑤セット目)は重さは決めずオールアウト(全力を出し切る)を目指します。
【まとめ】
- 筋力を高めたい種目は高負荷低回数、筋肉をつけたい場合は中負荷及び低負荷高回数が一般的。 部位、種目に応じて使い分けましょう。
- 高回数となると筋肉のダメージが大きくなります。 高負荷低回数の方が疲労度を抑える事が出来ます。 エネルギーの消耗が少ない意味で、高負荷低回数の方が「楽だ」という事ではありません。
- 高回数でのトレーニングを長く行う事で身体の消耗もいなめません。 筋肥大を狙いながらも、高負荷低回数でのトレーニングも取り組むのもお勧めです。
このように回数設定を変えるだけでもトレーニング内容に随分と幅が出てくるのです。
■恵比寿パーソナルトレーニング専門ジム 『Mind_Body』代表
独自のトレーニング理論による姿勢、柔軟性、筋肉バランスに注視した指導を得意とする。
一般、選手、チームへの指導実績多数。