前号では「トレーニングは週何回やろう!」と頻度を決める内容でした。
計画は決まり始めましたか?
今号では、具体的な内容に踏み込みます。
トレーニングの回数(ちょっとセット数)のお話しです。
【1種目を何回、何セットで行うの?】
筋トレの定番は「1セットを10回、それを3セット行う」です。
では10回を上回ったり、下回る回数はどうなのでしょうか?
①高重量低回数
3〜5回で限界となる重さをトレーニングで用いる事で「筋力を重視」したトレーニングが行えます。
3〜5回で限界がくる重さは、短い時間でいかに大きな力を発揮するか?という能力です。
身体は細い割に100%の力(マキシマム)が高い方もいらっしゃいます。
筋肉を一気に働かせる事が上手なタイプです。
ただ、これだけ回数が少ないと「筋肉のパンプアップ」が出にくい特徴があります。
筋肉を肥大させるにはパンプアップが重要なのです。
*パンプアップ:筋トレをすると、筋肉の血流量が増大するため、パンパンに張ってくる。その状態。
高重量低回数で、筋肉が全くつかない訳ではありませんが、筋力を優先させてトレーニングしている認識は重要です。
②中負荷中回数
この重さ設定は8〜12回あたりでの限界を目安とします。
先程の高負荷低回数より重さを下がます。
その分、回数が増えるために筋肉が活動している時間が増えます。
そこで筋肥大に重要なパンプアップが作り出しやすくなります。
この回数は筋力アップや筋肥大にバランスが良いです。
その為、定番の回数として愛用されています。
③低負荷高回数
15〜20回あたりでトレーニングの限界がくる重さを設定します。
筋力アップよりも、パンプアップや筋持久力が優先的に養われます。
20回を超え、30回あたりでは筋持久力の能力がより優先的に鍛えられます。
筋トレの効果として、期待できるのはこの辺りまでの回数です。
ただ、パンプアップは引き出しやすいので好んでこの回数設定を行う方もいらっしゃいます。
【本当に適切な重さ?】
上記の大まかに分けた3パターンから、ご自身の目的にあった回数設定を選んでください。
そして、セット数が決まります!
定番では1種目3セット。
体力レベルの高い方は、毎セットオールアウト(動作が続けられなくなる状態)を目指します。
ただ、トレーニング歴が浅い方はまず「最終セットに合わせてオールアウト」させる事ををお勧めします。
仕事が終わり、固まった身体でいきなり全力でのトレーニングは無理があります。
またフォームを崩してまでトレーニングを行うと、怪我の危険があります。
「最終セットにオールアウトする設定」では決まった回数に達したら、一度重りを置きます。
2セットも同じく定めた回数をこなします。
そして最終の3セット目では決めた回数より多く行えるようには続行します。
やみくもに、重さをあげる事が筋トレではありません。
回数やセット数を決め、頻度を作る事が身体作りでは重要です。
【まとめ】
- 回数設定によってトレーニングの目的が変わる。適した回数を設定する!
- 筋肉をつける為には「パンプアップ」が重要。正しいフォームで負荷を逃さないことが大事。
- 30回を超えたトレーニングでは筋力・筋肥大の能力よりも、筋持久力のトレーニング要素が高まる。 その為、筋トレとしては負荷が軽すぎる。
【次回予告】
「筋トレの具体的回数とセット数②」としてさらに細かな部分のポイントをご紹介!
■恵比寿パーソナルトレーニング専門ジム 『Mind_Body』代表
独自のトレーニング理論による姿勢、柔軟性、筋肉バランスに注視した指導を得意とする。
一般、選手、チームへの指導実績多数。