筋トレで「何キロの重さでやれば良いか?」という質問は実に多いのですが「何キロより、全力の何%の重さ?」と解釈する事で自分のトレーニングでの適した重量が算出できます。
例)1回しか行えない重さ →全力の100%
以下のように、どの回数で限界(オールアウト)となったか?
ガイドラインがあります。
- 1回→100%
- 2回→95%
- 3回→93%
- 4回→90%
- 5回→87%
- 6回→85%
- 8回→80%
- 10回→75%
- 12回→70%
- 15回→67%
- 20回→60%
《筋肉をつける為に適した中重量、中回数》
筋肉が発達する為には全力の60%以上の負荷をかける必要があります。
上記の表でいえば、多くとも「20回程できつくなる重さ」でトレーニングを行えるのが理想です。
30回、40回、50回…回数ばかりが増えると筋持久力のトレーニングにはなりますが、新しく筋肉を作り変えるには充分な負荷ではありません。
具体的な回数では8〜12回を目安に行います。(上の表では70〜80%の頑張り)
多くとも20回(60%)で限界となる重さを選びましょう!
前号でも記載したとおり、筋肉の発達には筋肉が張った状態の「パンプアップ」が重要です。
それを引き出すに為には、ある程度回数が必要となります。
そんな理由で10回前後を推奨する事が多いのです。
ただ、回数が多すぎた場合(30回数以上)は、筋肉に対する負荷が軽すぎるのでお気をつけください。 (筋持久力のトレーニング要素が高まります)
そこそこに重く、そこそこに回数をこなすが「中負荷、中重量」であり、筋トレの基礎となります。
《話題のスロトレ、何がいいの?》
筋トレにおいて回数設定の重要性が分かりました。
トレーニングを行う際、重さの目安になったと思います。
それに加えて、「動作のスピード」も加味したいと思います。
筋トレのフォームをゆっくり行うときついです。(当たり前ですね…)
これは動かしている角度の全てに力が抜けていない状態である為、筋肉が疲労しやすくなります。
通称、スロトレ(スロートレーニング)です。
例えば…
- 20㎏×15(通常のスピード)
- 10㎏×8(ゆっくりのスピード)
同じように筋トレを頑張りました。
この場合、どのような特徴があるのでしょうか?
本来2で扱った重さ、筋トレの効果を出す為には軽すぎます。
ただ、スローで行う事できつさが増しています。
筋肉はパンプアップし、脳からは成長ホルモンが出ます。
重さは違えど、頑張り度が同じであれば「成長ホルモン」の分泌に差がないのです!
成長ホルモンはたんぱく質の合成、脂肪の分解に貢献してくれます。
男女問わず、魅力的なホルモンです。
その分泌の鍵が「パンプアップ」なのです。
スロトレの特徴を一言で説明すると…
「軽い重さでも、ゆっくり筋トレを行い頑張る。そして脳からの成長ホルモンの分泌を促す」
となります。
逆にその軽い重さでの欠点(注意点)はあります。
その軽さゆえ、筋肉にダメージが少ないのです。
筋肉を大きくしたい場合はある程度の重さで、筋肉にダメージをかける事が重要です。
高重量も併用する事をお勧めする理由はここにあります。
逆に女性で「筋肉はつけすぎたくない…」方にはお勧めの方法です。
ゆっくり行い、きつさをありますが軽い重さの為である為にモリモリと筋肉が発達する事を避けれます。
《まとめ》
•筋トレでは全力の60%以上の負荷をかける必要がある。 (回数では8〜12回を目標)
•30回を越えると筋持久力のトレーニング要素が強くなってくる。
•スロトレでは軽い重さであってもパンプアップを引き出す事が出来る。 パンプアップに比例して脳からは成長ホルモンが分泌される。
•高重量トレーニングとスロトレを目的により使い分ける事で、質の高いトレーニングが行える。
•回数設定が決まれば、3セットを目安に繰り返す。 ちょうど3セット目に限界がくる設定であれば重量選択が正しい事となる。
【次回予告】
適切な休憩時間とは?
目的別、トレーニングの休憩時間の取り方…です。
■恵比寿パーソナルトレーニング専門ジム 『Mind_Body』代表
独自のトレーニング理論による姿勢、柔軟性、筋肉バランスに注視した指導を得意とする。
一般、選手、チームへの指導実績多数。